部署を超えて声をかけられるのがいいと思う


story151121歳のころ、医療事務をしていた私は椎間板ヘルニアで入院することになりました。痛みが強い時に、看護師さんに優しく声をかけていただくことで救われた気持ちになったことから、患者さんと直に接する看護師の仕事に興味を持ちました。そして退院してから「看護師になりたい」と思うようになり、看護学校に進学しました。
看護学校を卒業後、すぐ当院に就職したのですが、規模が大きくないだけに、職員みんなが顔を知っていて、部署を超えて声をかけられるのがいいところだと思います。当院で、私は5年間訪問看護を経験し、今は病棟で勤務しています。

先を見ながら入院中に支援ができる看護を目指す

訪問看護では、ご自宅で過ごされている療養者の方と時間をかけて関わりながら、末期の人を自宅で看取る経験も重ねてきました。病院とは異なり、ご自宅の療養者さんの表情は穏やかで、深く関われる看護にやりがいを感じてきました。
今は病棟で勤務していますが、多くのスタッフは在宅を知らないので、私が橋渡しになって患者さまの希望に添える退院を支援していきたいと考えています。
患者さまのなかには、病棟では食事も進まず、自宅に帰れそうにない状態でも、帰ってみたら食事は進んで、みるみる元気になる方もいれば、その逆で、元気だったのにご自宅で寝たきりになってしまう方もおられました。そんな経験を踏まえて、在宅療養を可能にするためには何が必要かを考え、先を見ながら入院中に支援ができる看護を目指していきたいと思います。

病棟でクッションの役割を果たすのが目標

私自身の目標は、組織の中で中間に位置することから、師長や副師長の考えを聴いて、上手に下に伝えたり、スタッフの意見をまとめて上手に上に伝えたりして、クッションの役割を果たし、病棟がうまく回るようにすることです。また、看護をする中で心がけていたいのは、いくら患者さまと親しくなっても、友達ではないという関係性を重視して、相手を尊重する姿勢や言葉遣いには気をつけたいと思っています。
今の私は、訪問看護から病棟の看護に変わったことで、ご家族にどこまで入っていくのか、医師とどう関わっていくかなど、戸惑っている部分もあるのが現状です。早く今の環境に慣れ、病院の看護師と在宅の看護師のクッションにもなれたらうれしいと思います。