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祖父にうれしそうにさせる看護師さんの姿に「素敵だなぁ」と思ったのがきっかけ

 小学校高学年のとき大好きな祖父が入院しました。病院にお見舞いに行っても「おじいちゃんのために自分は何ができるんやろ?」と思いました。そんなとき看護師さんが来て身の回りのお世話をすると、祖父がニコニコとうれしそうな顔をするのです。そのとき「看護師って素敵な仕事だなぁ」と思ったのが看護師を目指すきっかけでした。高校に進学するときに地元の高校から県立看護大学に行けば奨学金が出ることを知り目標とする大学も決まりました。高校に入ってからも大学進学を意識して勉強にも力を注ぎました。家族の応援もあり無事に大学入学でき看護の勉強もやり切りました。「必ず看護師になる」という強い気持ちがあったから乗り切れたのだと思います。
 

新人時代は毎日が「いっぱいいっぱい」
支えてくれたのは、ベテランのプリセプター、社会人経験のある同期ナース

新卒で亀山市立医療センターに就職。急性期病棟に配属されました。疾患と病状の関係は学校で習っていたはずですが、実際に目の当たりにするとうまく結びつかずアタフタしていました。毎日が「いっぱいいっぱい」です。そんな私に周りの先輩方は細やかに教えてくれました。こちらにはプリセプター制度(先輩看護師が新人看護師に対して1年間マンツーマンで臨床実践を指導する制度)がありますが、そのときにプリセプターになっていただいたベテランの先輩の存在が大きかったです。また同じ病棟に配属された同期看護師がもう一人いたのですが、その方は一回り上で社会人経験を経てから看護学校に通い看護師になった方でした。2人に共通するのは看護師として以前に、人としてどう患者さんに接するかをいつも考えておられたこと。社会人としての経験や知識が看護に必要だと学ばせてもらいました。
新人のころから心がけていることが2つあります。1つは「患者さんに対して誠実であること」。患者さんには人生の先輩もたくさんおられます。リスペクトの気持ちを忘れないようにすることです。2つめは「学び続けること」。経験を積むと当たり前のように「あぁこれは前にもやったことがある」と考えて「なぁなぁ」になってしまう危険性があります。しかし、同じ疾患でも患者さんによって症状が違うこともあります。また患者さんのもつ背景はそれぞれ違いますから違った対応を考える必要も生まれます。医療の進歩もあり知らない用語、技術、薬も増えていきます。


11年の経験を積んでもまだまだ学ぶことがある。
視野が広がれば広がるほど、見えてくる新しい課題

私は看護師歴11年になりますが、経験を積めば積むほど看護の奥深さを感じます。経験が少ない狭い視野だと見えなかったことが、視野が広がれば広がるほど新しい課題や学ぶべきことが見えてきます。だからこそ学び続けることが大切なのだと思います。気になったことは仕事時間ではなくても調べることもあります。
今は慢性期の患者さんを担当していますが、どうやって無事に退院してもらうかをいつも考えています。退院には患者さんはもちろんですが、患者さんのご家族、医師をはじめ退院に関わる部門のスタッフ、そして退院後に関わる地域施設との連携、調整が必要です。患者さんを取り巻くいろんな人との橋渡しをするのが看護師の大きな役割となります。患者さんにいちばん近いはずのご家族でもコミュニケーションのすれ違いは起こります。患者さんが発するメッセージの本質を聞き逃さないこと。退院をスムーズに進めていくためにこれからますます看護師の橋渡しの役割は大きくなるでしょう。
3年前には自身の親の看取りも経験しました。今はまだ子育ての真っ最中ですが少し落ち着いたら、在宅看護や看取りにかかわる看護についても学んでいきたいと思っています。看護は人生のすべての経験が役に立つ仕事だと思います。

お見舞いで見た白い服を着たお姉さん。『あのお姉さんが看護師』がきっかけで看護師に

私がまだ幼い頃に妹が入院しました。お見舞いに行くたびに白い服を着たお姉さんがいました。そのお姉さんが優しく接してくれて妹が元気になっていくのを感じました。中学生になり、医療現場のテレビ場組を見た時に『あ、あのお姉さんが看護師だったんだ!』と認識しました。その時に私の将来の夢は『看護師』に決まりました。高校進学の時に看護科のある高校を選び、入学後は学科や実習、レポートと大変でした。そして、実習を通じて人と接することが好きなんだと実感しました。5年間の学校生活後半は母親の看病をすることになり、看護師の資格は取れず准看護師としての卒業となりました。その准看護師時代に当センターにお世話になりました。


『プロは患者さんの前では涙を見せてはいけない。』初めての看取りで涙した私にもらったアドバイス

1年目に担当させてもらった患者さんが急変され、そのままお亡くなりになることがありました。意識はあった患者さんでした。『人の命とはこんなに儚いものなのか』と私は動転し現場で泣いてしまいました。そのとき看護師長さんがそっと廊下に私を呼んで『ご家族もおられます。私たちプロは現場では涙を見せてはいけません』と優しく言ってくださいました。そして、自分の立場を自覚しました。それから私は、総合病院に転職し国家試験の勉強を続けながら看護師資格を取得することができました。総合病院での9年間で、自分のスキルアップや新人教育や育成・指導にも携わり、後輩を育てる楽しみも味わうことができました。その後内科クリニックに勤務しました。御高齢の理事長・院長先生が地域密着型の医療を実践されていました。そこで、私は、理事長・院長先生の患者さんに対する医療だけにとどまらない、他愛のない会話から見える温かい雰囲気や優しさや真心に触れることができました。


18年ぶりに戻った当センター、毎日の小さい積み重ねで繋がる患者さんの変化、そんな『看護の楽しみ』を伝えていきたい

病院にとどまらず、介護福祉の現場へと転職しました。施設から社会復帰される方や退院から入所される利用者さん一人一人の状況を見ながら『何ができるかを考える看護』や『多職種と連携していく看護』にもう一度チャレンジしたいという気持ちが出て来ました。新人時代に何の役にも立てずに現場で涙を流した私。いろんな経験を積んだ今なら当センターで役に立てるかもと思い、私は『採用試験を受けさせて下さい』と電話しました。すると電話口で対応していただいたのは、18年前に私にプロ意識を教えてくれた当時の師長さんだったのです。あれから私は看護師資格取得を諦めず、いろんなご縁に助けられながら『居るべきところ』に戻って来たのだと思いました。
今でも日々が勉強。毎日の積み重ねが変化に繋がります。患者さんの変化を感じる時に看護の楽しみを実感します。後輩や新人さんにもそんな楽しみを感じてもらえるように伝えていきたいと思ってます。

「大変だけど人に喜ばれる仕事よ」と小学生のとき看護師の母に言われ、その気になった私

 看護師だった母。夜勤などあって忙しい仕事だと知っていたけど、いつもいきいきとしていました。小さいころに母の職場にも連れて行ってもらったこともあります。「たいへんだけど人にありがとうって感謝してもらえる仕事よ」と言って笑う母がとても頼もしく魅力的に見えました。だから私が小学校の卒業式のときに「将来の夢は看護師さんになることです」と発表するほど私の気持ちは決まっていました。
 高校の進路相談のときも迷わず看護専門学校への進学を決めていました。そのころ父が新聞でこの亀山市立医療センターの記事を見て奨学金をもらいながら学校へ通うことができることを知ったのです。そこで奨学生となり学校に通い新卒でこちらの病院に就職しました。


「こんな先輩になりたい」。新人のときに指導いただいた先輩の姿のような存在になりたい

就職して8年目。ずっと同じ西病棟にいます。この病院は先輩方がみんな優しく親切で居心地がいいです。とは言っても新人時代は苦労しました。学生時代の実習では一人の患者さんだけを担当するだけでしたが、実際は10人以上の患者さんを担当しないといけません。こちらの患者さん処置をしているとあちらの患者さんから声がかかります。いつも業務に追いかけられている感じでした。私の指導担当の先輩は10年目くらいで仕事のできる方でした。先輩を見ていると日ごろから患者さんのことをよく観察されていて、それぞれの性格まで把握されていました。自分もそれを意識してみるとだんだんそれぞれの患者さんが何を求めているのかわかるようになってきたのです。あるとき患者さんのご家族がお見舞いに来る前に先輩から「せっかくだから髭をそっておきましょう」と言われ実施しました。するとご家族が「こんなにきれいに髭までそってもらって」と喜んでいただきました。それがまた患者さんにも伝わりました。「あぁ看護って病状を見るだけでなく患者さんの身の回りやご家族のことも考えることなんだ」ってわかりました。そして「私もこんなふうに教えられる先輩になりたい」という思いで仕事を覚えました。4年目になるころから私も新人の教育を任されるようになりました。それほど年齢が違わないはずなのにジェネレーションキャップを感じることもありますから(笑)教育の難しさを感じます。私の教え方で新人さんの看護師人生が左右されるかもしれないと思うので、今でも毎年気が引き締まります。


ご自宅の状況などを把握して、地域連携室と協働し、患者さんには上手く地域に戻って頂きたい

地域密着の病院ですので、繰り返して入院されて来られることもめずらしくありません。ですから患者さんはもちろん、そのご家族や退院後にお世話になる施設の方々との信頼関係を築くことも大切にしています。たとえば退院後にご自宅に戻られる患者さんのご家族には退院前から患者さんの様子をお知らせするようにします。ご家族は入院前の状態になって退院してくることを期待されますが、必ずしもそうとは限りません。現状を正直にお伝えすることでそのギャップを生まないようにすることも退院後の生活には大切です。また再入院を繰り返される患者さんには、その原因を明らかにして入院中に予防策を立てて退院できるようにしていただきます。ときには厳しいことを言わねばならないこともありますが、それによってご家族からも家での患者さんの様子をお聞かせいただくこともあります。そうやって信頼関係ができることも多いです。今はリーダーとして患者さんが無事に退院できるように退院調整を任されています。ご自宅の状況や転院される施設の特徴などを把握して、地域連携室と協働しながら患者さんが上手く地域に戻れるようにしていきたいと思っています。

自分がやっている仕事についても記憶してもらえるようになると感じるようになった充実感

私は、大学生の頃、特にやりたいこともなく3年生・4年生を迎えていました。就職について焦りもあり、看護師である母親の勧めもあり、卒業後に看護学校に進学しました。事務的な仕事よりも人と関わる仕事がしたいと考えていたので、看護師の道を選びました。新人の頃を振り返ると、とても忙しかったことが思い出されます。学生時代の実習と違い、担当する患者さんの数が多くなりますし、一緒に仕事をするスタッフも同年代だけでなく、とても歳の離れた先輩たちがいるので、初めはどう接したらいいか戸惑うこともありました。未だにこの仕事が向いているのかどうかは自分ではわかりませんし、人と関わる仕事を希望していましたが、人と関わるのか得意と思えたことはありません。ただ、患者さんも、一緒に働くスタッフもだんだんとわかり合っていくにつれて、自分がやっている仕事についても記憶してもらえるようになると充実感を感じるようになりました。看護については、疾患を看るということも大事ですが、心理的な部分が大きいように思うようになりました。


患者さんに対してチームで一人ひとりの知識や経験を活かして取り組むことができるのが魅力

私が看護をする上で大切にしていることは、初歩的なことです。それは、話し方や目線といったことです。例えば、肺炎を起こした患者さんにとって「抗生剤で治療します」と言われても何のことかわからず、返って不安な気持ちにさせることがあります。わかりやすく、納得してもらえるようなコミュニケーションを心掛けるようにしています。また、患者さんは寝ていることが多いので、私のように身体が大きい男性看護師が覗き込むと、圧迫感で恐怖心を抱かれます。患者さんとの目線というのを常に意識しながら関わっています。この仕事の魅力は、患者さんが良くなるプロセスに関わり、「良かったなあ」という思いを抱けるところはもちろんですが、何度も入院される患者さんとは関係が深まり、親身になります。そして、そういった患者さんに対してチームで一人ひとりの知識や経験を活かして取り組むことができるのが興味深いところだと感じています。看護師同士のチーム、多職種とのチーム、地域の関係者ともチームとなって患者さんを支援していけるのが魅力だと思っています。


いずれは専門分野を決めて強みにし、看護師としてどんどん有益な経験を積んでいきたい

すでに5年目を迎えているので、新人教育などに関わるようになりました。以前は、新人はプリセプターと1対1の関係で教育を受けていましたが、今年からチームで新人看護師を育成するようになりました。そんな中で、私は自身の新人時代を思い出して、「わからないことはわからないと言えば良い」「大して聞くことがないかもしれないけれど尋ねてください」といった風にできるだけ新人にとってのハードルを下げるように工夫しています。看護師は女性が多く、私は男性なのであまりガツガツと関われると負担になってもいけないので、他のスタッフに対して「気に掛けてあげてね」とお願いして、できるだけ仕事や職場に馴染んでもらえるように気に掛けています。私個人のチャレンジとしては、興味が湧いたらという前提ですが、いずれ専門分野を決めて、看護師としての強みをつくっていきたいと考えています。新しいことを学ぶことは楽しいですし、知識を拡げ、深めて、看護師としてどんどん有益な経験を積んでいきたいと思います。

新人時代は覚えることが多く大変な一方、覚えてできるようになる喜びをたくさん感じる時代

私が看護師になろうと思ったきっかけは、子どもの頃、受診した病院の看護師さんがとても優しく関わってくれたことです。帰宅途中には看護師になりたいという気持ちになっていました。進路を決める際には、手に職をつけたいという思いもあり、迷うことなく看護師の道を歩むことにしました。看護師になったばかりの頃、当時は現在のようにプリセプターもない時代だったので、先輩の指導方法も異なり、教え方が厳しい方もおり、泣いたこともありました。しかし、次第にお互いがわかってくると、先輩たちとの距離も近く感じるようになり、同僚の皆さんとたわいもない話もできるようになり、振り返ると楽しかったことが思い出されます。新人時代は覚えることが多く大変ですが、一方で、覚えてできるようになる喜びをたくさん感じた時でもありました。特に、私は素敵な患者さんと巡り合えたと思っています。例えば、慣れない注射をする際、緊張で震えていた私に、「打たんと、うまくなれんよ」と言って下さるような経験をもあり、患者さんのおかげで今の私があるのだと感謝しています。


患者さんの生活背景、性格や志向などをしっかりと考えて、適切な看護を心掛けたい

訪問看護師になって5年目になりますが、学生時代から訪問看護師になりたいと思っていました。病棟での看護との違いは、何と言っても患者さんのご自宅が看護をする場所であるということです。患者さんがイヤな思いをされないように、自分の言動や表情には細心の注意を払っています。「来なくていい」と言われればもう行くことができないので、緊張感を忘れずに対応するようにしています。また、訪問前に患者さんの情報を把握しますが、その情報に構えることなく、訪問した時にしっかり観察して、見て感じるということを大切にしています。例えば、同じことを何度も話される患者さんの話題が多少なりとも変化があった時などは、様々なアプローチをして変化の原因を見極めるようにしています。ご家族とのコミュニケーションにおいても、何に困っているのかといった話をお聞きし、実例をもとに適切なアドバイスをするように心掛けています。患者さんの生活背景、これまでの人生、性格や志向などをしっかりと考えて、適切な看護を心掛けることを大切にしています。


患者さんが語る人生のシーンに自分もいるような気分、それを共に大切できるのが嬉しい

訪問看護師の仕事をしていていつも感じるのは、患者さんは病院にいる時よりも、自宅にいる時の方が良い表情をされるということです。また、関わる時間も30分や1時間と比較的長いので、患者さんが自分の人生を語るシーがたくさんあります。その話を聞きながら、私の脳裏に様々な映像が浮かび、そこに自分も一緒にいるような気分になることが多く、その話を患者さんと共に大切に思いつつ看護ができます。また、同様にご家族も自宅だと気持ちにゆとりが生まれ、他人にはなかなか話せなかったことを話してくださるので、私が家族の一員として看護の役割を担っているという気持ちになれます。こういったことが「訪問看護の仕事って良い仕事だなあ」と思える瞬間です。患者さんの傷を治す、体をきれいに拭くなどは家族の一員の気持ちをもつ一方、いつもと違う、状態が変化した時には医療者として、しっかりとメリハリをつけて看護師としての任務を果たせるようにしています。現在は、高齢者の方々の訪問看護が中心ですが、いずれは小児の訪問看護をはじめとして様々な対象に看護を提供できるようにもっと訪問看護についての知識を身につけていきたいと思っています。

必死過ぎる毎日を経て、無事に帰ってもらえる喜びを得られる仕事と実感できた新人時代

私は、人の役に立てる仕事、人を癒し、喜んでもらえるような仕事を将来の職業にしたいと考えていました。高校時代に病気になり、看護師さんに関わってもらう機会があり、看護師になるきっかけを得ました。職業体験や進路相談を経て、看護師になる道を選びました。実際に看護師になると、学生時代の実習とは全く違いました。実習では関わる患者さんは一人ですが、関わる患者さんが複数です。また、覚えないといけない業務もたくさんあり、仕事に慣れること、職場の人間関係になじむこと、夜勤を含めて生活リズムを作ることなど、新人の頃については必死過ぎる毎日が思い出され、本当に余裕がありませんでした。ただ、1年、2年とどんどん仕事に慣れてくるにつれて、患者さんが良くなる姿やご家族が喜ばれている姿を見て、「良くなって良かったなあ」と一息ついて喜べるようになってきました。看護師は患者さんが苦しい時に寄り添って、無事に帰ってもらえる喜びを得られる仕事だと次第に実感できるようになってきました。


忙しい中でも、患者さんに寄り添い、家族ともコミュニケーションを取る工夫を大切していきたい

仕事がちょっと忙しいと機械的に流すといったことは、看護師に限らずどんな仕事でもあるかもしれません。状況によっては、それも決して間違いとは思いませんが、私は、そうした忙しい中でも、患者さんに寄り添い、家族ともコミュニケーションを取るといった工夫を大切にするように心掛けています。例えば、今日はこの患者さんとしっかり関わりたいと決めて、その分、いかに仕事を早く終わらせるかと時間の作り方を工夫します。また、今日は担当の患者さんの顔を見て少し雑談しに行こう、洗髪の時にこんな話をしてみようと決めて、患者さんの人生や生活背景を知る機会を作ります。病気のことでなくても、困っていることを自然と聞き出すことで、退院調整のヒントを得て、患者さんにとってその人らしい日常生活が送れるように考えるようにしています。どんな忙しい時でも、たとえ少しの時間の何気ない会話を大切にして、患者さんにより質の高い看護を提供していきたいと考えています。


患者さんを家族のように温かい気持ちで看護でき、「こんな看護はいいなあ」と実感する日々

当院に就職してちょうど1年が経ちます。当院で働いている知人から、地域密着型の病院で、亀山市民のリピーターの患者さんが多く、地域医療が根付いていることを聞き、この病院で働きたいと思い入職しました。実際に、リピーターの患者さんが多く、患者さんとの距離が近く、家族のような感覚で看護をしています。以前はこういうことで入院した、普段はこういうことで通院している、今回はこういうことで入院するといった感じで、患者さんのあらかたのことは知っていると感じで関わっています。1年しか勤務していない私でも、そう感じる患者さんはたくさんおり、「こんな医療や看護はいいなあ」と温かい気持ちで仕事をしています。また、看護師同士はもちろん、医師をはじめとする多職種の人たちとも距離が近いので、みんなで地域貢献をしている気持ちで仕事をしています。恵まれた職場環境の中で、もっと意見やアイデアを出して、当院に期待している地域の人たちに貢献していきたいと思います。入院患者さんのみならず、ご家族への思いも大切にしていきたいと思います。

意図しながら関わっていく看護師の仕事は興味深いことが多いと感じる充実した新人時代

私は小学生の頃から、漠然とではありますが、医療従事者になりたいと考えていました。海外ドラマのERに登場する看護師の姿に憧れたこと、患者さんに直接かかわる機会が多いことなど、看護師になろうと考えるようになっていました。私が看護師になってはじめての配属は、紹介された緩和ケアを行う病棟でした。新人の頃は忙しく、しんどい部分ももちろんありましたが、楽しい新人時代だったと思います。緩和ケアという領域を選択したのは、自身の性格を考えるとそれが適していると思ったからですが、実際に緩和ケアに関わって感じたのは緊急対応もあり、意外と幅広い経験ができ、看護師の仕事は興味深いことが多いと実感しました。患者さんのケアにおいては、様々な情報収集をし、身体的にも、心理的にも、いかに痛みを和らげていくのかといったことを意図しながら関わっていくといったことは、看護師になる前から想像した通りでしたし、そういう毎日が楽しく充実した1年目だったと思います。


患者さん目線に立ち、医療的な用語をわかりやすく伝え、安心して治療を進めてもらいたい

昨年の4月に当院に入職しました。看護部長が掲げる目標、地域に根差した寄り添う看護の実践といったことに共感しました。実際に、スタッフそれぞれが、患者さん一人ひとりに合わせた看護を考え、実践しており、「すごい!学ぼう!」といった気持ちで私も看護をしています。私が看護をする上で大切にしていることは、患者さん目線に立つことです。特に意識しているのは、医療的な用語をわかりやすく伝えることです。患者さんはわかると安心されますし、理解を深めると治療が進みやすくなります。例えば、医師の説明も即時に理解できているとは限りません。私は、患者さんが安心できるように丁寧に伝えることを大切にしています。また、骨折などでリハビリなどをする患者さんは治っていく過程でも、体を起こすのも不安なものです。医学的視点に立ってどこまでなら大丈夫なのか、リハビリを担当する療法士からアドバイスを受け、患者さんが早く動けるようにするためにも、知見を得て、患者さんにわかりやすく、理解を深めやすい説明を心掛けています。


手術後やICUで治療中など様態の変化が大きい患者さんの看護にもチャレンジしていきたい

看護師の仕事の魅力は何といっても患者さんに一番近く、最も長くいることができることだと思います。これまでの人生、価値観、生活スタイルなどを深く知る機会があり、その人にとって適した生活を踏まえた上で、治療の調整を考えるところにやりがいを感じています。患者さんが良くなるプロセスを考えることは本当に楽しいです。他のスタッフから私の考えを問われ、回答に対してアドバイスを得ながら、成功体験を積んでいける職場環境も仕事の楽しさに繋がっています。現在、西病棟で勤務しており、病室にいる比較的落ち着かれている患者さんの対応が中心でした。今後は、これまで実践してきた看護の質を高めていくことにチャレンジしつつ、手術後の患者さんやICUで治療中の患者さんを看たり、様態の変化が大きい患者さんの看護も経験してみたいと考えています。様々な経験を経て、患者目線に立った看護を追求していきたいと思います。

先輩たちの温かく丁寧な指導に支えられ、患者さんの「あんたで良かったわ」を喜んだ新人時代

私は、母親が看護師であることがこの道に進んだことに少なからず影響していると思います。人の役に立つ仕事に就きたいという気持ちがあり、そういう捉え方で看護師という職業を見ていたように思います。看護師になった当初は、やるべき業務を覚えるのに必死で、看護をしているという実感がないままに日々が過ぎていきました。学生時代、実習先に厳しくて、私にとっては怖い看護師がたくさんいたので、入職したての私は相談一つ持ちかけることにもビクビクしていました。ところが、そんな杞憂は一瞬にして吹き飛ばされました。仕事を必死で覚えようとしている私に、優しく温かい言葉を掛けてくれる、丁寧に教えてくれる先輩がたくさんおり、職場もアットホームで、スタッフ同士の距離が近いので、良い環境で新人時代を過ごせました。病気になって患者・家族が辛い姿を見る仕事ですが、リハビリをし、回復し、退院される患者・家族の方から「ありがとう、あんたに看てもらえて良かったわ」と言って頂けた時は、「私も役に立てたのかも・・・」と思い、先輩たちの支援に感謝しながら、嬉しくなったことが思い出されます。


役割の大きさを実感しながら、患者さんの快方に向かうプロセスを共にできるのが看護の魅力

看護をする上で大切にしていることは、やはり患者さんに寄り添うということです。弱音を言いやすい、本音を言っても良い、想いを聴いてもらいたい・・・そんな風に思ってもらえる存在になりたいと思っています。そのために、ちょっとした機会も含めて、頻繁に声を掛けるようにします。話し掛けてほしくない時もあるので、それは察しながら、会話のたびに患者さんとの距離を近づけるように心掛けています。回診時に、医師に本音を言うのを躊躇される患者さんをよく見るので、患者さんが言えないことを医師に告げるようにしています。実際に、それで事無きを得る機会を何度も経験しています。そういう機会に看護師の役割の大きさを改めて実感することも多くあります。この仕事は、病気で辛い想いをされている方の快方に向かうプロセスを共にすることができることが魅力だと思います。患者さんが良くなっていくと自分のことのようにうれしくなりますし、もっと頑張ろうという気持ちになれる仕事だと思います。また、個人的にもライフイベントによって働き方を柔軟に変えることができるのも魅力だと思います。


「新人を早く一人前にしたい」を目標に、新人看護師教育を通じて、私も一緒に成長していきたい

昨年より新人教育に関わっています。「教える」というのがいかに大変かということを、新人教育を通じて感じました。もっと上手に教える指導者になりたいと思うのですが、看護師5年目と言っても、自信を持っているとは言えない状態なのでジレンマはぬぐえません。ただ、今後は「新人看護師を早く一人前にしたい」ということにチャレンジしていきたいと思っています。教える立場になると、私自身の知識や技術不足も露呈し、人一倍勉強する機会を得ます。また、教え方を向上させなければなりません。私は、これまで以上に、教え方の上手な先輩たちの真似をすることから始めています。そして、何よりも、新人看護師が私に対して信頼してくれない限り教育は成り立ちません。私は、まず一人ひとりに個性を理解することから始めるようにしています。職場にすぐ馴染む人もいれば馴染めない人もいます。覚えるのが速い人、遅い人。よく話す人、人見知りの人・・・様々です。私が新人の頃のプリセプターのように、近い距離で関わり、一緒に勉強し、一緒に成長する関係性をつくりたいと思っています。

患者さんの想いにしっかり耳を傾けたいのに、描いている看護とは程遠かった新人時代

私は、工業系の高校に通っていましたが、将来を考えるとIT分野に進むイメージがしっくり来ませんでした。様々な仕事を検討する中で、入院していた親戚が看護師さんにお世話になっている姿を見て、看護師になれば一人暮らしの祖母の力にもなれると思い、この道に進む決心をしました。新人の頃は、学生時代から言われていた通り、なかなか患者さんと関わる時間を作ることができませんでした。仕事をこなすのが精一杯で、患者さんの想いにしっかりと耳を傾けたい気持ちがあるのに、自分が描いている看護とは程遠い毎日を過ごしていました。ただ、それでも、患者さんが元気な姿で退院されたり、面会に来られたご家族が「良くなってきたんです!」と嬉しそうに話されている様子を見ると、微力ながら自分も関わることができた喜びを感じると同時に、もっと患者さんやご家族に役立てるような仕事をしようと思えました。新人が入ってくる頃には、患者さんと向き合う時間が増え、看護の楽しみも徐々に感じることができるようになってきました。


患者さんと一番長く関わり、一緒に目標に向かっている実感が得られることが看護師の魅力

看護師になり5年目ですが、常々、意識していることは患者さんの不安をいかに少なくするかということです。特に、初めて入院される方、手術をされる方にとってすべてが未知のことであり、不安や心配は私たちが思う以上に大きいように感じています。不安を少なくするために、できるだけ患者さんのもとに行き、声を掛けて、雑談をするようにしています。大切なことは、話しても信頼のおける人間だと思ってもらうこと、そして、本音を聞き出せるように心掛けています。こうして良い関係を作っていくことで感じるのは、看護師の仕事は患者さんと一番長く関わることができる仕事だということです。診察を待っている時間、生活をしている時間を共にすることで、患者さんの変化に気づくことができます。多職種からの情報もいち早く得ることができるので、患者さんのことを一番知っている存在でもあります。患者さんについて様々な観点が考えることができるので、一緒に目標に向かっている実感が得られることが魅力だと思います。


短い時間の関わりの中で、不安を拭えるアプローチを身に着け、早く先輩たちに追いつきたい

4月に部署移動があり、現在は手術室で働いています。病棟と手術室の看護は同じ看護であり、全く異なる看護だと感じています。違いを簡単に言うと、病棟では患者さんとずっと一緒にいることができますが、手術室では手術前、手術中、手術後と短い時間での関わりとなります。手術室看護を一から学んでいる最中です。幸いにも、先輩たちが「困っていることはないか」「こういう時はこんな風にしたらええよ」と手術前に事前に的確なアドバイスをくれるので、私はとても働きやすい環境で勇気づけられています。ただ、それに甘えてばかりで行けないので、私は「先輩たちに一日も早く追いつく!」を自身のチャレンジ目標と考えています。具体的には、短い時間での患者さんとの関わりにおいて、不安を拭えるアプローチを身に着けることです。例えば、術前の麻酔についての説明で患者さんの不安を軽減できるようになること、手術室看護の知識を得てスムーズに仕事を進め体の負担も軽減できるようになりたいと思っています。

ケガで野球の道を閉ざされた喪失感の中進んだ看護の道、大きな達成感を得た急性期看護

私は小学校入学前から野球を始め、高校時代は強豪校で野球をしており、将来は野球を通じて進学・就職を考えていました。しかし、ケガによりその道を断念せざるを得なくなりました。喪失感の中、看護師をしていた父親の勧めで看護師になりました。しかし、なりたいと思ってなった職業ではないので、何回も辞めようと思いました。最初にスポーツ整形を兼ねる総合病院の整形外科病棟で働きました。自分自身の知識も技術も限られているので、毎日が精一杯で、「自分は役に立っているのか」と思いながら働いていました。また、自分が看護職に抱いていたイメージとのギャップを、なかなか埋めることができずに毎日を過ごす中で、急性期看護に興味を持つようになり転職しました。急性期看護は、急を要する仕事なので、例えば、急変に対応できた時などは大きな達成感が得られました。当時の私にとって「自分が役に立っている」という実感に繋がり、それから看護師の仕事にやりがいを見出せるようになりました。


退院後の患者さんの生活を考え、看護師として何をすべきかを総合的に判断できる看護師になりたい

私が看護をする上で大切にしていることは、患者さんが安心・安全に入院生活が送れるようにすることです。患者主体は当然なんですが、ややもすれば医療者の医療的観点が主体になってしまう可能性もあります。それは、もちろん、患者さんの治療を優先しているからなのですが、例えば、「治療はいいから家に帰りたい」という患者さんも少なくありません。私たち看護師は、患者さんと過ごす時間が医師よりも長いので、患者さんの本音、もっと言えば弱音を知る機会があります。そういう患者さんの想いを医師に伝え、適切な医療サポートを行うのが役割だと認識しています。今、私は退院調整に強い関心があります。それは、入院してきた段階で患者さんの生活環境をアセスメントして、退院後の生活の選択肢を考える仕事だと捉えているからです。患者さんの想い、ご家族の想いを考えながら、地域にある社会資源の活用も踏まえて、より良い方向に導ける看護師でありたいと思っています。


チャレンジしたいこと、災害時に役に立ちたい、そして、若いスタッフの育成に関わりたい

チャレンジしてみたいことは、二つあります。一つ目は、自然災害が昨今増えているのを見て、災害が起きた場所で自分を役立ててみたいというのがあります。もう一つのチャレンジは、若いスタッフの育成です。最近は、厳しく指導するのはよくないという時代ですが、私は野球をしていた時も、看護師になってからも厳しい指導を受けて来ました。とりわけ、私たちの仕事は、命に関わる仕事です。厳しく指導しないことよりも、ケースバイケースで厳しく指導する。しかし、フォローをしっかりして、若いスタッフと向き合うことが大切だと考えています。例えば心停止の場面に直面した際に、みんな必死なので、口調が厳しくなることがあります。しかし、その後厳しい言葉を掛けられた若いスタッフには、フィードバックをし、何が良かったのか、何がよくなかったのか、その内容を話し合って、しっかりと共有することが大切だと考えています。若いスタッフに自分がこれまで経験してきたことを伝え、指導するうえで、『看護のやりがい』を見出していってくれたら嬉しいことだと思っています。